<この企業の評判>
世の中に必要であるものの、あまり歓迎されないのが葬儀社である。1964年に創業し、精華町に事務所を構える株式会社花駒は、当初、なかなか地域に認知されず、仕事にも恵まれない日々が続いた。
しかし、代表取締役である上野氏は、葬儀に関わることはすなわち、その人の人生に関わることである、との想いから、まずは地域の方々と心の交流を図るべく、地域活動に積極的に取り組んだ。
そういった活動のひとつが、毎年開催している『いのちのリレーまつり』である。自分のいのちは、両親、祖父母、それ以降からずっとつながり、さらに子どもや孫へと続いていく。これを『いのちのリレー』と受け止めれば、いのちを自ら絶ったり、粗末にすることが減るのではないか。その結果、上野氏が目指すのは、『自殺者ゼロの街』である。
死に直結する葬儀社が発信するからこそ、よりいのちの大切さを深く考えるきっかけにして欲しいと上野氏は考えている。
そして、社員一丸となって邁進してきた結果、次第に地域の方々から依頼が舞い込むようになり、業績も徐々に好転。ついには地域初となるセレモニーホールを完成させるに至った。
<この代表の魅力>
亡くなられてから儀式的に行うだけが葬儀なのではなく、生前の相談から、通夜、告別式後のフォローアップまで、関連するすべてが葬儀であると代表取締役の上野氏は考えている。
言うなれば、葬儀とは、亡くなられた方の『人生そのものの演出』であり、形式や装飾よりも、大切な方を送る方々の心に寄り添った葬儀こそ、上野氏が目指す『こころ、ひとつになれる』葬儀なのだ。
『イマージュ倶楽部』は、そのような願いも込めて開始した会員制サービスである。年会費無料、カードを提示すれば提携店でサービスを受けることができ、情報誌も受け取ることができる。専任スタッフをアサインしたことも功を奏し、ゼロから出発した会員、提携店は口コミを中心に増え続けている。会員だけではなく、提携店からも「来客店が増えて助かった」といった喜びの声が届く。お客様、提携店、そして花駒の『三方よし』で街が活性化されるとともに、花駒自体も売上が順調に伸び続けている。
上野氏は、地域の住民に『花駒のある街で余生をすごしたい』と言ってもらえるため、さらなるニーズを発掘し、街に寄り添い、街とともに育つ葬儀社でありたいと考えている。