＜この企業の評判＞

代表取締役の松岡氏は、養父が創業した富士運輸株式会社に１９９６年に入社して以降、常に『会社を大きくすること』を考えてきた。
そのためにはまずは、中古トラックを可能な限り購入しながら、ドライバーを増やし、新規顧客の開拓に努めた。会社が大きくなれば、より優秀な人材を集められるようになる。また、ドライバーが誇りを持ち、長く勤務できる環境を整えれば、好条件を求め転職を繰り返すドライバーの離職防止につながると考えたからである。また、業務内容は、競合の少ない『大型トラックによる長距離輸送』に特化した。引っ越しや店舗配送といった煩雑な業務は取りやめ、大口の都市間輸送に絞ることで、業務の効率化を図ったのである。
長距離輸送が軌道に乗ったところを見極め、今度は新車の一括購入に着手していった。最新型のトラックは、それ自体が魅力となり、さらに優れたドライバーが集まるようになる。さらに、一括購入は、大型トラックの取得原価を１０％以上、押さえることができるというメリットももたらした。

＜この代表の魅力＞

松岡氏は常に革新を続け、IT導入も積極的に進めている。
ITによる一番の成果は、『空車の削減』である。片道輸送を受注した場合、どうしても空車が発生してしまう。このような空車車輛の情報をメールマガジン形式でお客様に公開することで、効率的に荷物をつけ、空車の大幅削減が可能となった。また、車両にはGPSを取り付け、現状をこまかく把握しながら効率的な配車を行っている。これらのシステムを全て社内で開発しているのも特徴的である。
採用についても同様にITを駆使している。ホームページの拡充や、SNSを活用した企業のブランディング、プロモーションといったマーケティング施策が功を奏し、乗務員不足も解消されている。
物量業界では、『人手不足、車輛不足』が慣例とされる中、新しいアイデアを積極的に取り入れることでその壁を打ち破り、富士運輸では増収増益を続けている。
高い品質で、安全に貨物を輸送することが信頼となり、企業価値を高めて組織拡大につながっていく。松岡氏は今後も積極性にチャレンジを続けていく。