<この企業の評判>

世界で和食の素晴らしさが認められる一方、国内では久しく、醤油、味噌ともに生産量は減少している。
100年以上にわたり伝統産業を守り抜いてきた丸新本家では、『本物の味』を次の世代へ伝承すべく、『世界一の醤油をつくる』という強い想いのもと、醤油製造に特化した湯浅醤油有限会社を設立した。
湯浅醤油が生み出した『生一本黒豆醤油』は、世界最古の農書である『斉民要術(せいみんようじゅつ)』に記載されていた黒豆の醤油を再現したものである。
しかし、当初は製造、販売を代表取締である新古氏が一人で行っていたため、有効な販路もなく、自社店舗での直売のみで売上は厳しいものであった。
しかし、新古氏の想いに共感した職人の協力を得ながら、原料にも製法にも一切妥協せずに『本物』にこだわり続けた結果、モンドセレクションで金賞を受賞し、それ以降、最高金賞を受賞するまでになった。
また、テレビで取り上げられたことで、百貨店やレストランからの直接買い付けも生まれるようになり、業績が向上しただけではなく、職人にとっても大きな自信につながった。


<この社長の魅力>

代表取締役である新古氏は、商品へのこだわりとともに、『すべてを見せる』ことに重きを置いている。
湯浅醤油では、醸造元である『九曜蔵』内に見学ルートを設け、つくり手である職人自身が見学者に対し、昔ながらの醤油づくりについて説明している。
また、新古氏は、地元の教育委員会、小学校、指導農業士などと連携し、子どもたちを対象とした食育活動にも取り組んでいる。
子どもたちと一緒に畑で大豆を育て、麹から醤油をつくるこのプロジェクトをきっかけに、現在は出張授業や社会科見学などにも活動の幅を広げている。
『すべてを見せる』からこそ、『本物にこだわる志』が伝わり、食の安心も届けることができる。さらに、地域の伝統産業を広く知っていただく機会にもなる。同時に、こうした活動は職人、スタッフにとっても、自信や誇りにつながっている。
新古氏は『醤油で人を幸せにしたい』という志を胸に、今後も世界に通用する商品、人を幸せにする商品をつくり続けていく。


企業概要
社名湯浅醤油有限会社(丸新本家株式会社)
創業2002年
資本金300万円
経営者代表取締役 新古 敏朗
所在地和歌山県有田郡
会社URLhttp://www.yuasasyouyu.co.jp/
事業内容“味噌、醤油製造販売、食育、カルチャースクール展開”